実際の出来事を各種架空名称に置き換えて一応時系列で進めて行きます/途中から読む人は内容が判らないと思いますので、出来ればトップページへ移動 して最初からお読み頂くことをお勧め致します。
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頭巾の車に川衛さんと共に同乗していた時に、前を走っていた車が路上にゴミを捨てた事が有った。
それを見た頭巾は件のドライバーについて「あの人は道にごみを捨てる悪い人間だ、
あんな人間になってはいけないよ」と語ったのだが、当の御本人は道路であろうが、それこそ海にさえゴミを捨てる人なのに・・・同乗者が女子学生だと言う事もあって、例によって自分を格好良く見せたいと言う心理が働いた事は間違いない。
23章のプラゴミ海洋投棄の件を思い出すが、前章の言行不一致とも同じだ。
女性が居たり、女性の前に出る予定が有るとキザ台詞を吐いたり、ヘロヘロの髪を櫛で撫で付けたりする頭巾を何度となく見て来たので、どうしても今回も同じだろうと考えたくもなるわけだ。
実際、研究所へ臨海実習に来る学生の名簿に目を通し、女学生が多いとニヤニヤしながら「今日の実習は女の子が多いですよ」と言いながら、ラボに吊るしてある小さな鏡の前に立って髪を整えていたが、私は内心〝普段から身なりを整えておけよ〟と思ったりしていた。
それ以上に学生はアンタの子供より歳下でへタすれば孫世代じゃないか、何考えてるんだ、と言う気持ちの方が大きかった。
伸びるな~! 鼻の下。 冗談や比喩じゃなく本当に伸びるとは驚きだった。
また夕食に出掛けた店で、料理を運んで来た人に自分の足を見せて「此の靴、イタリアで買って来た1)超ウルトラスーパーな高級品なんですよ」と自慢したりもしていた・・・いつもは汚れた百均ゴム草履なのに、見栄を張るためにそんな物を履いて来たのか? とは思ったが、頭巾の言葉を真似るのなら〝超ウルトラスーパー〟な油ギッシュな足に履かれる靴も哀れな物だ。
そう言えば頭巾はかなりの油症体質で、髪などはベチャッと頭皮に貼り付いている事が多かった。
パッサパサカサカサの乾燥体質の私とは対照的なのだが、流石にあんなにまで油ギッシュだと一寸気持ち悪い。
更に頭巾は油症体質に加えて〝暑がり〟でも有った・・・話しは先に飛ぶが、新研究所準備が春から初夏に入っていた時、作業をしている我々の周りを頭巾は良くパンツ一丁で、うろついていた。
しかし下源さんも居るわけだし、女性から見て〝肩幅が狭い割にはブクブクと油を詰め込んだ様な体型の頭巾〟に裸で周りをウロウロされては良い気がするはずがない。
私は裸の頭巾を見て〝干潮時のイソギンチャク〟みたいだと思っていたが、下源さんは「気持ち悪いので止めて欲しい」と言っていたのに、更に悪い事は頭巾のカラオケ仲間だと言うオッサンが手伝いにくる様になり、このオッサンもパンツ一丁で平然としているのだ。
( このオッサン75歳位かと思う様な風貌だったから、私より5歳年下だと知った時は非常に驚いた )
時間を再び戻すが、蔦岡氏が次の様な事を言っていた「頭巾は2)大森さんの事が気に入って、用も無いのに車に乗せて連れ回したり、必要以上に貼り付いたりしている」・・・私には関係のない事だから詳しい内容まで記憶には残らなかったが、大森さんは頭巾の下では学位を取らずに他の研究施設に行ってしまい、その後結婚したそうなのだが、蔦岡氏からはこれに類似した話を3)他にも二件聞いているので、最初は作話かと思っていた。
しかし頭巾は事ある毎私に大森さんの事を「勝手に結婚なんかしやがって」と吐き捨てる様に言っていたので、根拠が皆無と言うわけでも無かったのかも知れない。
大森さんは一時頭巾の学生だったと言うだけで、どうして結婚するのに此奴の許可が必要なんだと思いながら私は毎回「嗚呼そうですか」としか返事をしなかった。
1) 似た様な意味や同じ意味を持つ単語を複数重ねて使うのも頭巾の癖の一つだった。
2) 頭巾を指導教官とする女子学生の一人で、勿論他の登場人物同様仮称である。
3) 研究所へ来所した他の研究機関の女性研究者に貼り付いたそうで、ラボに急遽持ち込んだ布団を敷いて
その人を無理矢理泊まらせようとしたと言い、蔦岡氏は「頭巾が良からぬ事を企んでいるのが見え見え
だったので、皆でやめさせた」と語っていたが、私は作話だと思っていた。
布団は恐らく頭巾自宅に余っていた古布団だろうが、長年ラボのゴミの山に埋もれた様な状態で
放置されていたのは、私も見て其の存在は確認している。