変人教授の異常な行動:20年の記録

              頭巾教授が誰かを探るのは個人の自由ですが、コメントへの氏名書き込みは答えの正否に拘わらず削除します。                                                                                                      

63.研究所の奇妙な宣伝‐2

実際の出来事を各種架空名称に置き換えて一応時系列で進めて行きます途中から読む人は内容が判らないと思いますので、出来ればトップページへ移動 して最初からお読み頂くことをお勧め致します。
     🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹🔹

 

 恐らく頭巾はお金にも物品に対しても、或いは周囲にいる人達に対しても1)独占欲が非常に強いのかも知れず、古谷博士もそう言っておられたが協力者=俺様の部下,部下=俺様の所有物,そして俺様の所有物なのだから俺様の言う事は無条件で聞くのが当然と考えている様だとの事だ。
上記説明での印象は傲慢男となりそうだが、実際には人当たりが良い・・・但しそれは外面だけの事だが

 所有欲と言ったら良いのか独占欲と言ったら良いのか、その事を示す出来事も研究所の宣伝に関連して起っている。
          

 前章で書いたパンフレット作製の時、パンフレットには地名も入れていたのだが、頭巾はこれは私の研究所だこれでは自治体運営の施設だと思われるじゃないか。こんなの認められない2厳重注意と怒りを爆発させたのだ。

 どうしてこう言う発想になるのか理解し難いが、頭巾にとっては例えば〝草加煎餅〟は草加市が製造しているという解釈であり〝神戸ゴーフル〟は神戸市が・・・施設と言う言葉に近い物を選ぶのなら〝油壷マリンパーク〟は神奈川県営、〝白浜水族館〟は白浜町営と言う不思議な解釈が成り立つと言う事になる。
 勿論地名に直接アイボウズ云々研究所を付けたわけではないので、頭巾の解釈は相当無理矢理感がある。

 研究所設立準備の前半に問題はまだ少なかったが、頭巾が大学を3退官した頃から独裁ぶりが目立つ様になり始め、伏山氏からの全権移譲後は、もう手の付け様も無い程に〝4自分中心に回り始めた〟のだ。

 私は何とか頭巾の気随を抑え様していたが、頭巾も私に言うことを聞かせようとして譲らなかった・・・そんな或る時、よく下っ端の破落戸がする様に肩で風を切る歩き方で私に詰め寄って来ると、下から上目使いで睨み付けて何で俺の命令が聞けないんだと言った事があった。

 勿論頭巾本人は威圧している心算なのだろうが、どう見ても滑稽でしかなく、私は内心馬鹿にしながら〝此奴の鼻面に拳骨を喰わせてやったら面白いだろうな〟と不謹慎な事を考えて、一瞬ではあるが顔面の真ん中に一発御見舞してやろうかと言う衝動に駆られた・・・勿論私には自制心と言うものが備わっている心算だし、実行には移しはしないが。

 しかし押し問答をしている途中、頭巾は何を思ったのか急に踵を返すとやはり肩で風切る歩き方で私から離れて行ったが、それで私が怖気づいて大人しく言う事を聞く様になると踏んでいたのだろうか。

愚かな奴だ

 

 大学に籍が有る間は頭の上に巨大な重石が乗っていたので、余り羽目を外せなかったのだろうと想像出来るが、箍が外れた瞬間に次々と水漏れを起し、全権移譲で何を勘違いしたのか暴発して仕舞ったと考えるのが妥当だろう。
 大学に籍がある頃にも度々問題を起しては、呼び出し喰って訓告や戒告を受けてはいたが・・・

 余程巧く宣伝しなければ、折角立ち上げた研究所も先細り間違い無しなのに頭巾には其れが理解出来ず、周囲の人も不安ばかりが募り、伏山さんも頭巾先生の考える宣伝文句はセンスが悪過ぎると、こぼしていた。
 はっきり言って毎日が忍耐力のテストだったと言っても過言ではないだろう。



1)頭巾に物を貸すと返ってこないと言っている人もいたが〝借りた物は俺の物〟なのかも知れない。

2)頭巾は気に入らない事が有ると、大学勤務時代から誰彼構わず〝厳重注意だ〟と怒鳴っていたが、傍でそ
   の言葉を聞いていて、私は腹の中で〝厳重注意はオマエの方だろ〟と思っていた。

      また〝厳重注意〟以外に〝狂ってる〟〝病院に行って診て貰った方が良いんじゃないか〟と言うレパート
      リーもあったが、気に喰わぬ事が有ると自制心を簡単に無くすのが頭巾の性格でもあった・・・やがてそ
      の言葉は私にも向けられる事になるが、その言葉を浴びせられた人達も制御不能な男を相手にしても埒が
      明かないと思って聞き流していた様だ。

 

3)通常は大学在籍中に他の職を掛け持つ事は許されないが、退官間近で次職の準備と言う事から、在職しな
      がらも新研究所の立ち上げに携わっていた

 

4)元々極端に自己中心的な性格ではあり、自分の思う通りにしたいとなると平然と嘘を吐く事が非常に多か
     ったが、周囲の人が寛大だったのか、駄目だと言い聞かせても無駄だと思われていたのか、私の見ている
     範囲内では問題として取り上げられる事は無かった様だ。