実際の出来事を各種架空名称に置き換えて一応時系列で進めて行きます／途中から読む人は内容が判らないと思いますので、出来ればトップページへ移動 して最初からお読み頂くことをお勧め致します。
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頭巾のネット、特に自らが書き込める各種ＳＮＳやＢＢＳ、ブログコメントに対する耽溺は目に余るものがあった。
何かが原因で自身のＳＮＳ等にログイン出来なくなったり、ＳＮＳをしている最中にパソコンがフリーズすると、まるで違法薬物の禁断症状が出たかの様になるのだ。
現実世界でも簡単にパニック状態に陥って醜態を曝け出す人物だから、ネット空間でも思った様に事が進まないといったい何事が起ったのかと言う様な慌てふためき方をするのだ。
同じラボと言う閉鎖環境に居るので、私はその様になった頭巾を何度も見ている。
しかしラボのパソコンでＳＮＳやＢＢＳ等は大問題の行為なので「どうしてそんな事をしているのか」と詰問した事もあるものの、頭巾は「外部の研究者との情報交換で必要な事なんですよ」と言い逃れようとするのだが、研究とは全く関係のない物がモニター画面の中に映っている場合が多いのだ。
事実学内でのネット乱用は監視の目に留まるのは必定で、案の定学内メールで〝職務怠慢〟と叱責される始末・・・頭巾は私に不思議そうな顔をしながら「どうしてFBをしてる事が判るんだろう？」と寝惚けた事を言っていたが、私は「ＳＮＳとかやりたいんだったら御自宅でやればいいじゃないですか。どうしても此処で他所の研究者と１）ＳＮＳで情報交換する必要があるのなら、お昼とか夕方以降に最小限で回線を使わせて貰うしか無いでしょ」と言ったのだが、勿論頭巾がネット住民と呼ばれている有象無象の相手との雑談をしている事を判った上で言ったのだ。
しかし頭巾は自宅にネット回線など引いておらず、所謂〝タダ酒を飲む〟と同じ行為をやりたがっていたのだ。
それでも〝職務怠慢指摘メール〟や私の〝小煩い説教〟に「それじゃ少しの間気を付けておきますね」などと僅かな譲歩を見せたのだが、それでは全然駄目と言う事も判ってなさそうだった。
頭巾には随分煩い思いをさせたはずなのだが、それでもログイントラブルが起ったりすると、事もあろうか私に助けを求めて来たりするのだ・・・共犯者にされるのは嫌だが、仮令雑談が大半でも外部研究者との連絡にも使っているとなれば、対処はしないわけには行かない処が頭の痛い問題だった。
後に新研究所立ち上げ準備中も、頭巾はＳＮＳにのめり込んだままで肝心の仕事が手に付かず、それ処かログイントラブルが起ったと言って、とんでもない時間に私を電話で呼び出す始末・・・しかも私が対応しようとしても頭巾はパソコンにしがみ付いてしまって離れようとしないのだ。
新研究所立ち上げ準備には頭巾夫人も手伝いに来ていたが、そんな折にもFBに入れないと言うトラブルが発生した。
頭巾は例によって禁断症状を起し「死んでしまう」と口走ると、頭巾夫人は「そうやったらfacebookしてない人は皆死んでるんか！」と毒吐たのだが、巧い事言ったものだ。
１） 核心に迫る様なデータはＳＮＳや競争相手の研究者になんか流さないのが常識なので、頭巾は結局どう
でも良い情報を有り難がっていたか、研究関連の極限られた一端の雑談で満足していたのだろう。
