実際の出来事を各種架空名称に置き換えて一応時系列で進めて行きます/途中から読む人は内容が判らないと思いますので、出来ればトップページへ移動 して最初からお読み頂くことをお勧め致します。
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ある時出張で他の地方の大学へ出掛けた頭巾から「夕方の便で帰って来るので空港まで迎えに来て欲しい」と依頼された。
しかし乗客が次々と出て来るのだが頭巾の姿を見付ける事が出来ないのだ。
地方空港と言ってもロビーはそれなりの広さで、出入り口も複数有るのだから、すぐに見付けられなくても不思議はないが、頭巾が携帯電話を持つ様になるのはまだ何年か先の事なので、この様な場合は厄介な事だ。
受付カウンターで呼び出しを掛けて貰うまでもなく、人が退けば見付けられるのは間違いないと思ったのだが、結局頭巾を見付ける事無く終わったのだ・・・まさか気短な行動をしてしまう頭巾の事だから、一回見回しただけで私を見付ける事が出来ずタクシーで実験所または自宅まで1)帰ったんじゃ有るまいな? と思った私は次の日に頭巾にどうしたのか訊いてみたのだが、その返答には唖然とさせられた。
曰く。偶々知り合いの人と遭ったので、その人の車で送って貰った。
いや、送迎を依頼しておいて、知人と遭ったからとそのまま居なくなって仕舞うだろうか。
しかも〝迎えに来させておいて悪い事をした〟と言う素振りさえ見せないのだ。
まったく、自分の上に立つ人が此れでは遣ってられない・・・ただの遊び仲間であれば逃げ出す事も出来るだろうが、そうじゃない処が辛い。
また別件では中地教授が(頭巾より年長)退官するに当たって実験所に来られた時にも、帰宅後の私に電話が有って「みんなで集まりたいって言われてるから、今から来てよ」と呼び戻されたのだが、行って見ると蛻の空。
次の日にどうしたわけかを訊くと、頭巾は私の到着を待ち切れずにカラオケ店に直行したと言うのだ・・・何だ、私を騙してカラオケに連れて行く心算だったのか、と言うか電話後の移動に十数分程掛る事は判り切っているはず。
頭巾にカラオケ連行された中地教授は其の後、頭巾とは一切の付き合いを絶ってしまったと聞いている。
1)その後ラボ及び頭巾宅に電話してみたが、応答は無かった。